ただいるだけで・・・
2020年3月18日 14時12分新型コロナウイルスによる臨時休業も、約2週間が過ぎました。
普段より、子どもといる時間が増えている家庭もあるのではないでしょうか。
みなさんは、子どもが親から言われてうれしい言葉、第一位は何か知っていますか。
それは、「ありがとう」です。
なぜ、「ありがとう」という言葉が一位なのか。
それは、「ありがとう」という言葉が、相手を認める(存在を評価する)言葉だからだそうです。
子どもを、その行動やできるできないなどの結果で評価するよりも、その存在を評価することが、子どもにとって何よりも大切だそうです。
そう、子どもは、ただいるだけでいいのです。
そんなことは、きれいごとだと思うかもしれません。
そんなときは、自分の子どもが赤ちゃんだったときのことを思い出してみましょう。
赤ちゃんのときは、何もできなかったはずです。
一人でご飯を食べることも、手伝いをしてくれることもありません。
それでも、ただいるだけでうれしかったのではないでしょうか。
生まれてきてくれたことに、何よりの幸せを感じたのではないでしょうか。
子どもを、その行動や結果で評価することが大切なときもあります。
でも、「ただいるだけでいい」、「生まれてきてくれてありがとう」という思いを、しっかりと言葉として、子どもに伝えてあげることを忘れないようにしたいですね。
出産後、母親が生まれてきた子どもへ最初にかける言葉の第一位も、「ありがとう」です。
きっと、私たち大人も、「ただいるだけでいい」、「生まれてきてくれてありがとう」という思いを忘れてしまっているだけで、本当はちゃんと分かっているんだと思います。
「ありがとう」、それは親も子どもも、みんなを幸せにする言葉です。
みんなで、この言葉がたくさんあふれる家庭、学校、そして、地域にしていきましょう。
ここで、まど・みちおさんの詩を紹介します。
ぼくが ここに
ぼくが ここに いるとき ほかの どんなものも
ぼくに かさなって ここにいることは できない
もしも ゾウが ここに いるならば その ゾウだけ
マメが いるならば その一つぶの マメだけ
しか ここに いることは できない
ああ このちきゅうの うえでは こんなに だいじに
まもられているのだ
どんなものが どんなところに いるときも
その「いること」こそが なににも まして
すばらしいこと として